中将姫伝説の古刹 ―An old temple of ”Legend of Princess Chujo”―
奈良町に佇む中将姫(ちゅうじょうひめ)伝説にまつわるお寺のひとつです。
中将姫は、藤原鎌足の曾孫で右大臣藤原豊成とその妻紫の前の娘と言われています。継母に虐待されて苦難の後に當麻寺(葛城市)の尼僧となり、當麻曼荼羅を織り上げて、阿弥陀三尊と二十五菩薩の来迎により極楽浄土に往生したという伝説があります。奈良町のこの辺りはもとは元興寺の境内、門前でした。また同時に藤原家ゆかりの興福寺からも近く、右大臣藤原豊成の邸宅があったとされることから、歴史が下るにつれて中将姫が生まれ育った地として知られるようになってきたのだと思われます。
境内の墓地に豊成と中将姫を祀った石塔が立っています。これらは、もとはこの近くにある高林寺(ならまち格子の家の南西、本堂前に豊成卿の廟所が残る)から移転されたものとのことです。また境内には継母に折檻された「虚空塚」「雪責の松」とされる場所もあります。
徳融寺の斜め向かいには、やはり中将姫誕生の地と言われる「誕生寺」があります。
インフォメーション
中将姫伝説は、浄瑠璃や歌舞伎などで度々題材として取り上げられており、近年では小説「死者の書」(折口信夫著)を原作とした同名の人形アニメーションも制作されました。
また、バスクリンで有名なツムラの婦人薬「中将湯」のロゴマークや葛城市のマスコットキャラクターの蓮花ちゃんのモデルとしても知られています。
店舗・施設名 | 徳融寺 |
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NAME | Tokuyuji-temple |
読み方 | とくゆうじ |
住所 | 〒630-8335 奈良県奈良市鳴川町25 |
電話番号 | 0742-22-3881 |
アクセス | ●近鉄奈良駅から徒歩約20分 ●JR奈良駅から徒歩約30分 もちいどのセンター街、下御門商店街のアーケードを抜けて、真っ直ぐ南へ進み、奈良市音声館を過ぎて50mで右手 |
駐車場 | なし |
事務局からのご案内
中将姫に関しては、葛城市の當麻寺(たいまでら)や石光寺周辺にも色々な伝説が残っています。當麻寺では有名な練供養会式などの催事も行われています。