美しい花筏 ―Beautiful flower raft―
山の辺の道沿い、石上神宮の南に位置する内山永久寺跡は、明治初期まで存在した大寺院「永久寺」の本堂跡とされています。かつては西の日光とまで言われた大寺院で、沢山の堂塔が立ち並んでいたそうですが、廃仏毀釈の混乱の中で廃寺となって今は山の辺の道を歩く人のための案内板や石碑くらいしか残っていません。同じように廃仏毀釈の嵐の中で廃寺寸前まで追い込まれた奈良市の興福寺が復興したのとは対照的です。当時、興福寺を去った僧侶達が春日大社の神官となったのと同様に、永久寺の僧侶たちは石上神宮に逃れましたが、残った堂宇、什宝は破壊、略奪によって完全に消滅しました。わずかに残った住吉神社の拝殿は、石上神宮に移築され、その摂社である出雲建雄神社の拝殿(国宝)となって現存しています。
現在は、本堂があったとされる場所の池の周囲には桜が花を咲かせ、毎年4月上旬には、その花びらが池面を漂う花筏となってカメラマンや観光客を楽しませてくれます。
インフォメーション
一本桜で知られる幾坂池の南側に2020年に無料観光駐車場が開設されました。
店舗・施設名 | 内山永久寺跡 |
---|---|
NAME | Uchiyama-Eikyuji-temple (ruin) |
読み方 | うちやまえいきゅうじあと |
住所 | 〒632-0032 天理市杣之内町 |
アクセス | 名阪国道の天理東インターから南へ3.5km、旧R25号との交差点を過ぎてから、信号の無い交差点を左折。右側に無料観光駐車場あり。無料観光駐車場からは徒歩約20分(約1.3km): ●東方向へ。山の辺の道沿いに石上神宮方面へ。または、 ●西方向へ。広い道路へ右折して、信号のある交差点を右折。旧R25号沿いに天理ダム方面に進み、信号から550mで右下に下りて突き当りを右へ ●石上神宮からは、山の辺の道沿いに南へ徒歩約15分(約1km) |
駐車場 | あり(無料観光駐車場) |