興福寺 ― Kohfukuji-temple ―

五重塔と阿修羅像で知られる ―Five Storeyed Pagoda and Asura statue―

大化の改新以降、中世にかけて隆盛を極めた藤原氏(藤原鎌足、藤原不比等)ゆかりの寺です。
南都六宗の一つ、法相宗の大本山の寺院で、南都七大寺の一つに数えられます。
現在は、奈良公園の中に五重塔や東金堂、国宝館などが点在する形になっていますが、これは江戸末期の神仏分離令による廃仏毀釈によって境内の堀が破壊されてしまったためです。登大路(北側の広い道路)を挟んだ現在の奈良裁判所や南側の奈良ホテル大乗院跡も元は興福寺の境内でした。
興福寺は春日大社と一体で信仰されていたことが災いし、廃仏毀釈運動に際して、僧侶は春日大社の神職となり、五重塔、三重塔は売りに出され一時は廃寺寸前にまで追い込まれました。明治半ば以降には、政策の見直しや全国の藤原家末裔の尽力もあって、現在の形まで復興しました。
2018年には、中金堂が再建されたほか、南大門の再建も計画されています。また、国宝館には多くの国宝が収蔵されていますが、中でも三つの顔と六本の腕を持つ阿修羅像が良く知られています。
なお、興福寺は「古都奈良の文化財」の一部として世界遺産に登録されています。

  • 五重塔にかかる暈
  • 南円堂
  • 福耳鹿
  • 三重塔落陽

インフォメーション

【年間行事】
 1月 2日 春日社参式(かすがしゃさんしき)
 2月 3日 追儺会(ついなえ)
 2月15日 涅槃会(ねはんえ)
 4月 8日 仏生会(ぶっしょうえ)
 4月17日 放生会(ほうじょうえ)
 4月25日 文殊会(もんじゅえ)
 5月第3金土 薪御能(たきぎおのう)
 7月 7日 弁財天供(べんざいてんく)
10月17日 大般若経転読会(だいはんにゃきょうてんどくえ)
11月13日 慈恩会(じおんね)

店舗・施設名 興福寺
NAME Kohfukuji-temple
読み方 こうふくじ
住所 〒630-8213 奈良県奈良市登大路町48
電話番号 0742-22-7755
アクセス 名阪国道の天理インターからR169号を北上(約8km)
●近鉄奈良駅から徒歩約7分
●JR奈良駅から徒歩約16分
●奈良交通バス県庁前下車すぐ
駐車場 あり(有料)
ホームページ http://www.kohfukuji.com/

事務局からのご案内

近鉄奈良駅から近いことなどから奈良市街中心部の観光の拠点とすると便利です。
境内は無料で自由に散策でき、五重塔、三重塔、南円堂などを見て回ることができます。ちょっと変わったところでは、三条通りを挟んで南側(猿沢池と春日大社一の鳥居の中間辺り)にある菩提院十三鐘は、鹿除けの柵があるため、観光客がほとんど入ってきませんが、自由に散策できます。
また、土産物店などに隠れて道路からは見えにくい三重塔も穴場のひとつです。
東金堂・国宝館は有料ですが、特に国宝館は、人気の阿修羅像(顔が三つ、腕が6本)など、多くの国宝が収蔵されている必見のスポットです。

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