興福寺の五重塔の東隣から、三条通りを渡った向い(南)側に建つ興福寺の子院です。入口に鹿除けの扉があるため、観光客はあまり入ってきませんが、通常は扉を開けて自由に出入りができます。
本尊の阿弥陀如来坐像(重要文化財)、児(ちご)観音立像が安置されています。現在の堂は天正8年(1580年)の再建です。
鐘楼にかかる梵鐘は永享8年(1436年)の鋳造で、かつては昼夜十二時、明け七つと六つの間の早朝勤行の時にも打たれたことから、「十三鐘」(じゅうさんかね)という通称で親しまれています。元禄時代、近松門左衛門の草した浄瑠璃『十三鐘』は、春日神鹿をあやまって殺した少年、三作を、石子詰の刑に処した伝説に基づいており、大御堂前庭にその塚があります。
昔から奈良にある「朝、自分の家の前で鹿が死んでいれば大変なため、競って早起きした」という話もこのあたりから来ているのかもしれません。花札の「鹿と紅葉」も三作が孤独を感じないように墓の隣に植えられた一本の紅葉に由来すると言われています。シカトする(無視する)と言う表現も花札の紅葉と鹿の絵から来ているので、もとはと言えば、この伝説から来ているのでしょうね。
店舗・施設名 | 菩提院大御堂 |
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NAME | Bodai-in Omido hall |
読み方 | ぼだいいんおおみどう |
住所 | 〒630-8301 奈良県奈良市高畑町1126 |
電話番号 | 0742-23-0797 |
アクセス | 名阪国道の天理インターからR169号を北上(約8km) ●近鉄奈良駅から徒歩約10分 ●JR奈良駅から徒歩約18分 ●奈良交通バス県庁前下車、南に向かい三条通を渡る |
駐車場 | あり(有料:興福寺駐車場、一般の有料駐車場など) |
ホームページ | http://www.kohfukuji.com/ |
事務局からのご案内
境内には、イチョウ、ケヤキ、カエデなどがあるほか、入って直ぐ左側にはカラタチ、また真っ直ぐ下りたところには、「ナンジャモンジャの木」(ひとつばたご) があり5月の連休の頃に花が咲きます。